「何もない日」・・・普段の日?が人生のほとんどじゃない。
小学生に日記の宿題を出すと、「どこも行ってないから書けない」ということがある。なんともつまらない。だって、特別な企画がないと「何もない日」で終わっちゃうって。ほんとかよーーー、24時間生きてて何もしてないって!!ほとんどの日がそのような日ですけど??気づかないまま過ごしている人は大人でも多そうだけど、どれだけ小さな出来事を、どれだけ楽しめるか。幸せ度を左右する壮大なテーマをですよコレはっ!!!
〇食べたもの
〇会話
〇家族の様子
〇気候について
こんなもんでも詳しくレポートしてみると、意外と楽しいですよ。例えば・・・
・今日食べたナゲットは業務スーパーで買った冷凍で、激安なのにマックとほぼ同クオリティだとか
・見たいテレビが姉弟で違って困ったところから、建設的な解決までのやり取りとか
・校外学習が楽しみすぎて、前日にそわそわしすぎて粗相が過ぎてイエローカード気味の家族を観察、記録するとか
・大きな入道雲が怒った鬼に見えて、やましいことをすべて思い起してみた話とか
日々の日常の中で何かを感じるか、または何も感じないか。数値的評価とは別ベクトルではあるけれど、幸せを多く感じたい人には、断然前者がおススメ!
ウチは2人の子どもがほぼほぼ正反対の性質で、教科の学習でやや理解に時間のかかる姉はこの分野では遺憾なく力を発揮する。空を見れば青と白のコントラストにくぎ付け、ラムネやグミを食べれば、その食感の違いで1句読む勢いで。給食がうまかった、みんな来てた(欠席がいないという意味)、暑いから冷えたお茶がおいしい、友達がみんなやさしい(妄想も入ってイルノカ・・・?)とにかく幸せのハードルが地面スレスレくらいに低いため、毎日幸せこの上なし。しあわせはいつもじぶんのこころがきめるって有名な方もおっしゃっています。
「今日何してた?」の問いに「何もしていない」と答える子には、575日記をおススメしたい!ちなみに、「遊んだよ」と一言で済ます子もいますが、こちらはまだ「楽しかった」ような前向きな匂いが感じ取れるなー。比べて「何もしていない」は、「期待したような楽しい出来事は何もなかった」と、やや暗い思考が感じられますね。どちらにしてもおススメの「575日記」とは??
575日記とは
名の通り、川柳形式に日記を書く、ということ。短い文だから楽勝と思っていると、痛い目見ます。
理由
①その日の出来事を的確に掴まないと、毎日同じ文になる。
放課後公園で友達と遊んだことを書こうとすると、よほど気をつけないと3日に1回くらいのスパンで「友だちと こうえんあそび たのしいな」の文がヘビロテされちゃうことに。文章の日記だと何となく頑張って書いた風になるけど、さすがにこの文字数だと自分でも「また同じ文書いてるなぁ」と気づくはず。これに気づいた小学生は「公園で遊んだ」より、もう少し突っ込んだ内容を脳内リサーチすることになります。
②文字制限により書きたいことが書き切れない。
お出かけしたことを書く場合、「東部特急スペーシアに乗ったこと」と「友達と出かけたこと」と、「日光江戸村へ行ったこと」と、「忍者体験をしたこと」、とても書き切れない・・・これが難しくも面白い。文章なら、たやすく全て羅列してノート見開きくらい書けちゃう。ただし内容的には「行程表」になりますが。575に収める場合、お出かけのどの部分で自分が一番盛り上がったかを精査することが必要になります。そこで自分が何をして何を思ったか、子どもはきっと気づくはずです。
③575のリズムに合う作品にするために、知っている言葉をフルで思い起こさなければならない。
「夜遅い時間まで人生ゲームをやっていたので、今朝は早く起きられなかった」→①遅い時間まで②人生ゲーム③早く起きられなかったの3つで575を作っていく場合、②の人生ゲームはそのまま使えるとして、①と③はほかの言葉に置き換えないと、うまくおさまらない!!似た意味の言葉を必死に考え考え考えてーーーーー、時には家族にヒントをもらって。完成したのが「夜ふかしで 人生ゲーム 朝ねぼう」。感受性が豊かなのにそれを言語化できないために叫んだり騒いだりしちゃうっていう子もいるから、語彙も大切だ。
つまり全部逆手に考えると、
①出来事を具体的に振り返る力がつく(かもしれない)
②自分の心の動きに気付く力がつく(かもしれない)
③語彙が豊富になる(かもしれない)
注:何かの専門家とかでもないのに「効果絶大!!」とか言うのはマズイため、(かも)と書いておきます。
まあ、「何もしていない(なにも楽しいことなどなかった)」と言っている子どもに詳しくその日のことを振り返らせても、場合によっては「困ったこと」「いやだったこと」などが575になる場合も大いにある。最初から「日常から良い出来事を探そう」と指定しておくのもよいし、負の話題が続いたら「楽しいことを探す練習なんだよ」と教えてあげてもいいかもしれない。
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